LibreOffice 25.2 ヘルプ
いくつかの関数の説明では、次の表を例として使用します。
| C | D | |
|---|---|---|
| 2 | X 値 | Y 値 | 
| 3 | -5 | -3 | 
| 4 | -2 | 0 | 
| 5 | -1 | 1 | 
| 6 | 0 | 3 | 
| 7 | 2 | 4 | 
| 8 | 4 | 6 | 
| 9 | 6 | 8 | 
セルのアドレス、書式設定、または内容についての情報を返します。
CELL("InfoType" [; Reference])
情報の種類 は、情報の種類を表す文字列です。この文字列は常に英語です。大文字または小文字は任意です。
| InfoType | 説明 | 
|---|---|
| COL | 参照列の番号を数で返します。 =CELL("COL";D2) は、4 を返します。 | 
| ROW | 参照行の番号を返します。 =CELL("ROW";D2) は、2 を返します。 | 
| SHEET | 参照シートの番号を返します。 =CELL("Sheet";Sheet3.D2) は、3 を返します。 | 
| ADDRESS | 参照セルの絶対参照を返します。 =CELL("ADDRESS";D2) は、$D$2 を返します。 =CELL("ADDRESS";Sheet3.D2) は、$Sheet3.$D$2 を返します。 =CELL("ADDRESS";'X:\dr\test.ods'#$Sheet1.D2) returns 'file:///X:/dr/test.ods'#$Sheet1.$D$2. | 
| FILENAME | 参照セルのファイル名と表名を返します。 =CELL("FILENAME";D2) returns 'file:///X:/dr/own.ods'#$Sheet1, if the formula in the current document X:\dr\own.ods is located in Sheet1. =CELL("FILENAME";'X:\dr\test.ods'#$Sheet1.D2) returns 'file:///X:/dr/test.ods'#$Sheet1. | 
| COORD | Returns the complete cell address in Lotus™ notation. =CELL("COORD"; D2) は、$A:$D$2 を返します。 =CELL("COORD"; Sheet3.D2) は、$C:$D$2 を返します。 | 
| CONTENTS | 参照セルの内容を書式なしで返します。 | 
| TYPE | セル内容の種類を返します。 b = blank. 空白セル l = label. 文字列、結果が文字列の数式 v = value. 値、結果が数字の数式 | 
| WIDTH | 参照列の幅を返します。標準フォントの標準サイズで入力できるゼロ (0) の数で幅を表します。 | 
| PREFIX | 参照セルの文字配置の種類を返します。 ' = 左揃えまたは両端揃え " = 右揃え ^ = 中央揃え \ = 繰り返し (現在はオフ) | 
| PROTECT | セルが保護されているかどうかを返します。 1 = 保護付きのセル 0 = 保護なしのセル | 
| FORMAT | 数の書式が付いた文字列を返します。 , = 三桁区切りつきの数 F = 三桁区切りなしの数 C = 通貨書式 S = 指数表示 (例 1.234+E56) P = パーセント値 上記書式では、小数点以下の桁数が数字で返されます。例:数の書式 #,##0.0 は ,1 を返し、数の 00.000% は P3 を返します。 D1 = D-MMM-YY, D-MM-YY またはこれに類似する書式 D2 = DD-MM D3 = MM-YY D4 = DD-MM-YYYY HH:MM:SS D5 = MM-DD D6 = HH:MM:SS AM/PM D7 = HH:MM AM/PM D8 = HH:MM:SS D9 = HH:MM G = その他の書式 - (マイナス) 付き = 負の数は色付き表示 () (左右かっこ) 付き = 書式コードに左かっこを含む | 
| COLOR | 負の数が色付きに設定されている場合は 1、それ以外は 0 を返します。 | 
| PARENTHESES | 書式コードに左かっこ ( が含まれている場合は 1、それ以外は 0 を返します。 | 
対象範囲 (オプション) は検査を行うセルの位置です。対象範囲 が範囲の場合は、左上のセル参照を入力します。対象範囲 が空白の場合、LibreOffice Calc はこの数式のあるセルを対象とみなします。Microsoft Excel は、カーソルが置かれたセルを対象とみなしています。
この関数は、この関数が一部となっている数式を評価する日付に対して、結果 (つまり、評価で取得した部分の結果) を返します。主に、セルの内容によって選択したスタイルをセルに適用する STYLE() 関数とともに使用されます。
CURRENT()
=1+2+CURRENT()
この例は、6 を返します。数式は、1 + 2 = 3 のように左から右に計算され、CURRENT() が実行される日付に結果を返します。したがって、CURRENT() には 3 が入り、これが元の 3 に追加されて 6 になります。
=A2+B2+STYLE(IF(CURRENT()>10;"Red";"Default"))
この例は、A2 + B2 を返します。ここで、STYLE は 0 を返します。この合計が 10 より大きい場合、スタイル Red がセルに適用されます。詳細は、STYLE 関数を参照してください。
="choo"&CURRENT()
この例は、choochoo を返します。
ORG.OPENOFFICE.CURRENT
数式セルの数式を文字列として表示します。
FORMULA(参照)
Reference は、数式を含むセルの参照です。
無効な参照や数式のないセルへの参照の場合、エラー値「#N/A」が返されます。
セル A8 が数式 =SUM(1;2;3) を含む場合は、次のようになります。
=FORMULA(A8) は、テキスト =SUM(1;2;3) を返します。
Returns the value if the cell does not contain an error value, or the alternative value if it does.
IFERROR(Value; Alternate_value)
Value is the value or expression to be returned if it is not equal or results in an error.
Alternate_value is the value or expression to be returned if the expression or value of Value is equal or results in an error.
1/0 はエラーなので、セル C8 に =1/0 が含まれる =ISERROR(C8) は、TRUE を返します。
1/0 はエラーなので、セル C8 に =1/0 が含まれる =ISERROR(C8) は、TRUE を返します。
Returns the value if the cell does not contain the #N/A (value not available) error value, or the alternative value if it does.
IFNA(Value; Alternate_value)
Value is the value or expression to be returned if it is not equal or results in an #N/A error.
Alternate_value is the value or expression to be returned if the expression or value of Value is equal or results in an #N/A error.
=IFNA(D3;D4) returns the value of D3 if D3 does not result in an #N/A error, or D4 if it does.
現在の作業環境に固有の情報を返します。この関数は、1 つのテキスト引数を受け取って、パラメーターに応じてデータを返します。
INFO("Type")
次の表は、テキストパラメーター「タイプ」の値と INFO 関数の戻り値を一覧表示します。
| 「タイプ」の値 | 戻り値 | 
|---|---|
| "osversion" | 互換性の理由から常に「Windows (32-bit) NT 5.01」 | 
| "system" | The type of the operating system:  | 
| "release" | 製品のリリース識別子 (例:「300m25(Build:9876)」) | 
| "numfile" | 互換性の理由で常に 1 | 
| "recalc" | 現在の数式再計算モード(自動または手動。名称はLibreOfficeの言語にローカライズされている) | 
そのほかの表計算アプリケーションは Type パラメーターのローカライズされた値を受け付けることもありますが、LibreOffice Calc は英語の値だけを受け付けます。
=INFO("release") は、使用されているLibreOfficeの製品リリース番号を返します。
セル D5 がテキスト文字列 system を含む場合、=INFO(D5) はオペレーティングシステムのタイプを返します。
セルの内容が空の場合に TRUE を返します。この関数は、セルの内容が空であるかどうかを検査します。数式が入っているセルは空ではありません。
ISBLANK(値)
値 は、空であるかどうかを検査する値です。
=ISBLANK(D2) は、結果として FALSE を返します。
#N/A エラー値を除くエラー状態をテストし、TRUE または FALSE を返します。
ISERR(値)
値 は #N/A 以外のエラー値があるかどうかをテストされる値または数式です。
1/0 はエラーなので、セル C8 に =1/0 が含まれる =ISERR(C8) は、TRUE を返します。
ISERR() は #N/A エラーを無視するので、セル C9 に =NA() が含まれる =ISERROR(C9) は、FALSE を返します。
#N/A エラー値を含むエラー状態をテストし、TRUE または FALSE を返します。
ISERROR(値)
値 は、テストする値自体であるか、テストする値を参照します。ISERROR() は、エラーがある場合は TRUE、ない場合は FALSE を返します。
1/0 はエラーなので、セル C8 に =1/0 が含まれる =ISERROR(C8) は、TRUE を返します。
セル C9 に =NA() が含まれる =ISERROR(C9) は、TRUE を返します。
値が偶数の場合は TRUE を返し、値が奇数の場合は FALSE を返します。
ISEVEN(値)
値 は、チェックされる値です。
値が整数ではない場合、小数点以下のすべての桁数は無視されます。値の符号も無視されます。
=ISEVEN(48) は、TRUE を返します。
=ISEVEN(33) は、FALSE を返します。
=ISEVEN(0) は、TRUE を返します。
=ISEVEN(-2.1) は、TRUE を返します。
=ISEVEN(3.999) は、FALSE を返します。
偶数のテスト。2 で割った数字が整数を返す場合、1 を返します。
ISEVEN_ADD(数値)
数値 は、評価する数字です。
=ISEVEN_ADD(5) は、0 を返します。
セル A1 が数字 2 を含む場合、=ISEVEN_ADD(A1) は 1 を返します。
この関数は、セルに数式が含まれている場合に TRUE を返します。
ISFORMULA(参照)
参照 は、数式が含まれるかどうかを判断するためにテストが行われるセルへの参照を示します。
セル C4 が数字 5 を含む場合、=ISFORMULA(C4) は FALSE を返します。
TRUE または FALSE の論理値テストを行います。
エラーが発生した場合、この関数は FALSE を返します。
ISLOGICAL(値)
値 が TRUE または FALSE の論理値の場合は TRUE、その他の場合は FALSE を返します。
99 は数字で論理値ではないので、=ISLOGICAL(99) は FALSE を返します。
ISNA() は論理値を返すので、=ISLOGICAL(ISNA(D4)) は、セル D4 の内容にかかわらず TRUE を返します。
この関数は、セルにエラー値 #N/A (使用できない値) が含まれている場合に TRUE を返します。
エラーが発生した場合、この関数は FALSE を返します。
ISNA(値)
値 は、検査する値または式です。
=ISNA(D3) は、結果として FALSE を返します。
セルの内容がテキストまたは数値のどちらであるかを検査します。そして、セルの内容がテキストの場合に FALSE を返します。
エラーが発生した場合、この関数は TRUE を返します。
ISNONTEXT(値)
値 は、文字列または数値 (論理値) であるかどうかを検査する値または式です。
セル D2 がテキスト abcdef を含む場合、=ISNONTEXT(D2 は FALSE を返します。
セル D9 が数字 8 を含む場合、=ISNONTEXT(D9) は TRUE を返します。
この関数は、検査値が数値の場合にTRUEを返します。
ISNUMBER(値)
値 は、数値またはテキストのどちらであるかを検査する値です。
セル C3 が数字 4 を含む場合、=ISNUMBER(C3) は TRUE を返します。
セル C2 がテキスト abcdef を含む場合、=ISNUMBER(C2) は FALSE を返します。
値が奇数の場合は TRUE を返し、偶数の場合は FALSE を返します。
ISODD(値)
値 は、チェックされる値です。
値が整数ではない場合、小数点以下のすべての桁数は無視されます。値の符号も無視されます。
=ISODD(33) は、TRUE を返します。
=ISODD(48) は、FALSE を返します。
=ISODD(3.999) は、TRUE を返します。
=ISODD(-3.1) は、TRUE を返します。
数値を 2 で割った結果が自然数にならない場合に 1 を返します。
ISODD_ADD(数値)
数値 は、評価する数字です。
=ISODD_ADD(5) は、1 を返します。
引数が参照であるかどうかをテストします。 引数が参照の場合は TRUE を返し、それ以外の場合は FALSE を返します。 参照が提供されている場合、この関数は参照される値を調べません。
ISREF(値)
値 は参照かどうかを検査する値です。
C5 は有効な参照なので、=ISREF(C5) は結果 TRUE を返します。
テキストが参照になることは絶対にないので、=ISREF("abcdef") は常に FALSE を返します。
=ISREF(4) は、FALSE を返します。
INDIRECT は参照を返す関数なので、=ISREF(INDIRECT("A6")) は TRUE を返します。
ADDRESS は参照のように見えますが、テキストを返す関数なので、=ISREF(ADDRESS(1; 1; 2;"Sheet2")) は FALSE を返します。
セル内容がテキストの場合、TRUE が返ります。
エラーが発生した場合、この関数は FALSE を返します。
ISTEXT(値)
値 は、文字列か数値かを検査する値です。
セル D9 がテキスト abcdef を含む場合、=ISTEXT(D9) は TRUE を返します。
セル C3 が数字 3 を含む場合、=ISTEXT(C3) は FALSE を返します。
与えられたパラメーターに対して数値を返します。パラメーターが文字列や不正な値である場合は0を返します。
エラーが発生した場合、この関数はエラー値を返します。
N(値)
値は数値に変換されるパラメータです。N()は変換可能な値であれば数値を返します。論理値TRUEとFALSEはそれぞれ1と0として返します。文字列は0が返します。
=N(123) は、123 を返します。
=N(TRUE) は、1 を返します。
=N(FALSE) は、0 を返します。
=N("abc") は、0 を返します。
=N(1/0) は、#DIV/0! を返します。
この関数は、セルにエラー値 #N/A を入力します。
NA()
=NA() は。セルの内容を #N/A に変換します。
Returns the type of value, where 1 = number, 2 = text, 4 = Boolean value, 8 = formula, 16 = error value, 64 = array.
TYPE(値)
Value is a specific value for which the data type is determined.
=TYPE(C2) は、結果として 2 を返します。
=TYPE(D9) は、結果として 1 を返します。